2017年7月11日 (火)

「アイヌ人骨研究利用に関する札幌医科大学への質問書」に対する同大学の回答書

「アイヌ人骨研究利用に関する札幌医科大学への質問書」に対する同大学の回答書

コタンの会と北大開示文書研究会が2017年5月16日、北海道公立大学法人札幌医科大学・塚本泰司学長あてに質問書を提出したのに対し、同大学から7月7日付けの回答書が届きました。


医大総第223号(平成29年7月7日)
北海道公立大学法人 札幌医科大学 理事長・学長 塚本泰司(押印)

質問書に対する回答書

ご質問のありましたことについて、次のとおり回答いたします。

【質問事項】
1 2010年から始められたとするアイヌ遺骨研究が事実であるなら、その経緯をつまびらかにし、使用された遺骨が、どの場所から大学に持ち込まれたかをお伝えください。

<回答>

  • ご質問の研究は、国立科学博物館 篠田謙一氏と山梨大学 安達登氏(以下「当事者」といいます。)が研究主体となりおこなわれたものであり、本学は、研究主体または共同研究のいずれにもなっておりません。
  • なお、研究に使用されましたアイヌ遺骨のリストは、当事者から貴研究会あてに郵送していただくよう本学から依頼しております。 

2  その研究が、発掘されたコタンの構成員あるいはその子孫の了解を得ているなら、の事実をお伝えください。

<回答>

  • この研究は、発掘調査等による出土品に関して文化庁が定めた「出土品の取扱いに関する指針」などに則り、取り扱われたものと承知しております。

3 コタンの構成員あるいはその子孫の了解を得ずに行われたのであれば、研究倫理に悖るのみならず、アイヌの伝統的な宗教的精神を無視した死者への冒涜ともいわねばならぬ行為であります。貴大学の率直な見解をお聞かせください。

<回答>

  • 上記2の回答と同様です。

 

4 私たちはすべての収蔵遺骨の一刻も早い地元コタンへの返還・帰還が実現されるべきと考えますが、貴大学の見解をお聞かせください。

<回答>

  • 本学としましては、現在、国において地域への返還等に係る返還プロセスの道筋やあり方が検討されていることを踏まえ、指針等が示された際には、定められた手続き等に則り、対応してまいりたいと考えておりますので、特段のご理解とご協力をたまわりますようお願い申し上げます。

以上は抜粋です。札幌医科大学からの回答書の全文はこちらをどうぞ。

2017年6月 8日 (木)

アイヌ・サケを獲る権利をとりもどすために アイヌ舞踊とコタンを考える集い

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アイヌ・サケを獲る権利をとりもどすために アイヌ舞踊とコタンを考える集い

日時 2017年7月22日(土)13:30~16:30

会場 帯広市保健福祉センター(帯広市東8条南13丁目1番地)

入場無料(資料を500円でお分けします)

主催 市民フォーラム十勝 ☎0155ー31ー6037(高倉)

後援 帯広市教育委員会

出演は、帯広カムイトウウポポ保存会、差間正樹さん、市川守弘さん。プログラムはこちらをどうぞ。

http://hmjk.world.coocan.jp/demae/20170722obihiro/obihiro20170722.html

2017年6月 7日 (水)

アイヌ・ネノ・アン・アイヌ アイヌ民族の声を聴き、対話の場をひらく

日本平和学会2017年度春季研究大会 開催地区研究会企画部会

アイヌ・ネノ・アン・アイヌ アイヌ民族の声を聴き、対話の場をひらく

と き:2017年7月1日(土)15:10−18:10...

ところ:北海道大学クラーク会館講堂

 (まずクラーク会館2階の受付にお出でください)

申込不要・参加無料

問い合わせ先:odahiroshi@hotmail.com(小田博志)

https://www.psaj.org/2017年度-春季研究大会/

S

アイヌ・ネノ・アン・アイヌ — 人間らしい人間

まず相手を尊重し、その声に耳を傾ける

その上で、自分の言い分も伝えて、対話をする

対話の中でお互いに関わる事柄を決めていく

それが、人間らしい人間の姿ではないでしょうか

けれども、この北海道/アイヌモシリで〈日本人〉がアイヌの方々に対して取ってきたのは、それから程遠い姿勢ではなかったでしょうか

相手の声を聴くことなく、一方的に押しつけ、奪い、差別し、支配する

そこに欠けていたのは、聴く耳と対話の場です

ここではささやかながら対話の場を開きます

互いに語り合い、これからの社会を共に思い描きましょう

お気軽にご参加ください


報告

差間正樹(浦幌アイヌ協会)「地域から進める先住権の回復」

原田公久枝(フンペシスターズ)「なぜアイヌばかりが考え、答えを出さなければならないのか」

鵜澤加那子(ノルウェー北極大学)「現代を生きるアイヌ民族として」

井上勝生(北海道大学)「アイヌ民族の近代史を探求して—十勝・石狩・千歳の事例から」


討論

石原真衣(北海道大学)

清末愛砂(室蘭工業大学)

司会

小田博志(北海道大学)

2017年5月19日 (金)

アイヌ人骨研究利用に関する札幌医科大学への質問書

コタンの会と北大開示文書研究会は2017年5月16日、北海道公立大学法人札幌医科大学を訪問し、対応の松村博文・保健医療学部教授に、塚本泰司学長あての質問書を手渡しました。1時間あまりの面談後、道政記者クラブで開いた記者会見の記録もどうぞ。

http://hmjk.world.coocan.jp/sapporoikadaigaku/questions20170516.html 

2017年4月14日 (金)

学習会「先人たちの遺骨を故郷の地 平取へ」講演録公開

2017年3月18日、平取町・二風谷生活館で開かれた学習会「先人たちの遺骨を故郷の地 平取へ」の講演録(前半)が公開されました。

開会のあいさつ 井澤敏郎さん(平取町町議会議員/平取「アイヌ遺骨」を考える会共同代表)
http://fine.ap.teacup.com/makiri/175.html

植木哲也さん(苫小牧駒澤大学教授)「アイヌの遺骨がこうむった〝学問の暴力〟」
http://fine.ap.teacup.com/makiri/176.html

殿平善彦さん(北大開示文書研究会共同代表)「アイヌの遺骨はコタンの土へ」
http://fine.ap.teacup.com/makiri/177.html

小田博志さん(北海道大学教授)「骨から人へ―尊厳ある遺骨の帰還のために」
http://fine.ap.teacup.com/makiri/178.html

市川守弘さん(弁護士)「地元の土に遺骨を戻すには」
http://fine.ap.teacup.com/makiri/180.html

2017年4月11日 (火)

2017年3月22日遺骨返還請求訴訟・浦幌事件和解記者会見

アイヌ遺骨返還請求訴訟のうち、浦幌アイヌ協会が北海道大学に対して、浦幌町内から持ち出された遺骨の返還を求めた裁判の和解が2017年3月22日、成立しました。

和解成立直後の同日午後、札幌弁護士会館で原告団が開いた記者会見のもようをどうぞ。

2017年3月22日遺骨返還請求訴訟・浦幌事件和解記者会見

2017年3月 4日 (土)

植木哲也『新版 学問の暴力 アイヌ墓地はなぜあばかれたか』(春風社)刊行

待望のリニュアル! 

植木哲也『新版 学問の暴力 アイヌ墓地はなぜあばかれたか』(春風社)が刊行されました。

新版 学問の暴力 アイヌ墓地はなぜあばかれたか知はいつ、なぜ暴力と化すのか──

江戸末期、犯罪として裁かれたアイヌ墓地発掘は明治以降、「学術調査」の名の下に公認され、アイヌ民族の抵抗は無視され続けた。

小金井良精、児玉作左衛門など代表的アイヌ学者たちの動きを追い、学問に内在する「暴力の意志」を浮き彫りにする!

2008年の旧版に2016年までの経緯を補記(本書帯文)


『新版 学問の暴力 アイヌ墓地はなぜあばかれたか』
植木哲也著 初版 2017年2月25日
春風社 定価2400円+税

2017年2月23日 (木)

学習会 先人たちの遺骨を故郷の地 平取へ

【開催の趣旨】北海道大学など全国12大学と、10を超える博物館施設に、大量のアイヌ遺骨と副葬品(故人とともにお墓に納められた品々)が保管されています。明治〜昭和期に研究者たちが各地のアイヌ墓地を掘って集めるなどしたものです。記録によれば、平取町内から少なくとも27人分の遺骨が持ち出されています。なぜこんな事件が起きたのか。どうすれば元どおりにできるのか──? 浦河町など各地で実現しつつある返還・再埋葬を振り返りながら学び合います。

 

日時 2017年3月18日(土曜)午後5時〜7時30分

会場 平取町二風谷生活館

北海道沙流郡平取町字二風谷78番地12

入場料 無料 申し込み不要です。直接会場にお越しください。

お問い合わせ 木村二三夫(電話・ファクス 01457-5-5558)

主催 平取「アイヌ遺骨」を考える会

共同代表 木村二三夫、井澤敏郎

協力 平取町教育委員会、コタンの会、北大開示文書研究会

 

プログラム(変更される場合があります)

 

ごあいさつ 井澤敏郎(アイヌの遺骨を考える会)

おはなし1 植木哲也(苫小牧駒澤大学教授)

「アイヌの遺骨がこうむった〝学問の暴力〟」

おはなし2 殿平善彦(北大開示文書研究会共同代表)

「アイヌの遺骨はコタンの土へ」

おはなし3 小田博志(北海道大学教授)

「骨から人へ―尊厳ある遺骨の帰還のために」

おはなし4 市川守弘(弁護士)

「地元の土に遺骨を戻すには」

自由な意見交換

ごあいさつ 木村二三夫(アイヌの遺骨を考える会)

2016年12月11日 (日)

歴史的な再埋葬を語る集い スピーチを公開

先月25日、札幌で開催されました「アイヌの遺骨はコタンの土へ 歴史的な再埋葬を語る集い」(コタンの会、北大開示文書研究会共催)での出演者さんたちのスピーチを、下記サイトでお読みいただけます。

ぜひご活用ください。

http://hmjk.world.coocan.jp/symposium/2016sapporo/sapporo20161125.html

2016年12月 5日 (月)

杵臼からのメッセージ

2016年11月25日、「歴史的な再埋葬を語る集い」参加者一同は、「アイヌの遺骨はコタンの土へ 杵臼からのメッセージ」を満場の拍手で採択しました。

アイヌの遺骨はコタンの土へ 杵臼からのメッセージ

アイヌ遺骨返還訴訟の和解にもとづき、去る7月17日、北海道大学に長らく持ち去られていた12体の遺骨が、「コタンの会」の手によって、浦河町杵臼共同墓地に戻されました。地元のみならず、各地からの大勢の参列者がどれほど心安らいだことでしょう。杵臼コタンのシンリッ・エカシ・フチ(祖先の方々)も、同胞の80数年ぶりの帰郷をさぞ喜んでくださったと思います。「先住民族の権利に関する国際連合宣言」(2007年採択、UNDRIP)に列挙された「集団としての権限」の一端を、原告や「コタンの会」は史上初めて取り返しました。

ところが北海道大学は、ほかの地域からの収集遺骨については、被害コタンからの請求がない限り、すべてを「象徴空間」に送る方針を変えません。他大学・博物館も同様のようです。

かつて大学研究者たちが収集したアイヌの遺骨は、「象徴空間」などに再集約するのではなく、それぞれ元のアイヌコタンの墓地にこそ返還すべきです。

かつて、一方的に発掘し、持ち去った過去の歴史を解明することなく、大学や研究者、政府の責任のありかを検証せず、謝罪もないまま、遺骨を一方的に集約し、再び研究対象とすることは、UNDRIPに反し、「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」(2008年国会決議)を空文化する、著しく人道から逸脱した暴挙と言わねばなりません。

以上をふまえ、私たちは次のメッセージを発信します。

(1)政府は、「象徴空間」への遺骨集約を中止し、収集遺骨を早急に元のコタンに返還する手立てを講じましょう。「杵臼」をモデルに各地アイヌ集団(コタン)への遺骨・副葬品完全返還のプログラムを確立しましょう。近代以後のアイヌ政策を反省し、アイヌに謝罪し、コタン復興を支援しましょう。

(2)アイヌ遺骨を収蔵する大学、研究機関、博物館などは、遺骨収蔵の経緯を検証し、その結果を公表し、自らの責任を認めて、アイヌへの加害を謝罪しましょう。コタンへの遺骨の返還に誠実に取り組みましょう。

(3)墓地発掘・遺骨持ち去りを受けた各地のアイヌ協会は、返還遺骨の受け入れとイチャルパ/シンヌラッパ(祖先の追悼)に向けた活動に取り組みましょう。また各自治体は地元の被害について調査・公表し、遺骨受け入れ活動を支援しましょう。

(4)市民は、アイヌに対する植民地支配・同化政策について学び合い、地元への遺骨返還を支援しましょう。

2016年11月25日 「歴史的な再埋葬を語る集い」参加者一同

«アイヌのための新しい法律に先住権は欠かせない4 市川守弘さん(弁護士)